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著作 Atelier Robert Doisneau
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| 1993年シテ・ド・ラ・ミュージック建設現場にて |
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サクソフォンほど文化的なあらゆる領域に関わりを持つ事のできる楽器は他に無いだろう。と同時に、世界各国に伝承される様々な楽器の代用にサクソフォンほど向いている楽器も無いであろう。さらには人の歌声に最も近い楽器とも言われている。無限に繰り出されるその音色や音の響きと、多様なライブ演奏形態(やその演出方法)とを融合させようとする試みに於いて、サクソフォンはその存在感を放つ。それは、クラシックなどの学術的分野でも、ポピュラー音楽の分野でも同様である。
クロード・ドゥラングルは、サクソフォンファンの裾野を広げることに努めてきた。その結果、彼にしか無いプログラムや今までに無かったコンサートの形態を次々に披露することで、幅広い聴衆の注目を集めるようになった。
特に、ルチアーノ・ベリオとロンドン・ヴォイスとによるスペクタクル「カンティコム(賛歌)」(1999 年ローマ)、アルゼンチン出身メゾソプラノ歌手のスザンナ・モンカヨとの「タンゴ・フューチュール(未来のタンゴ)」(2001 年エクサン・プロヴァンス)、ティエリー・コデュイス(リアルタイム電子音楽)との「クエスト」(2003 年ザグレブ)、ジョアキム・オラヤ(ビデオ制作者)との「レシ」(2004 年アゴラ/イルカム、2007 年静岡)舞踏家のロイック・トゥーゼとの「エリュシダシオン(解明)」(2004 年アゴラ/イルカム)、メゾソプラノ歌手の小林真理と舞踏家の藤谷由美との「日本の歌」(2006 年マンカ/ニース)などは、ドゥラングルの世界を聴衆が臨場感を持って分かち合うために、熟考に熟考を重ねて表現された。そして、彼の心の奥底にある創造のプロセスが見事に映し出された。

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クロード・ドラングルと
エサ=ベッカ・サロネン氏
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(ヘルシンキ・ノヴァ音楽
フェスティバルにて撮影)
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クロード・ドゥラングルは研究者であり、教育者であり、同時にソリストでもある。特にクラッシック作品で、彼の才能は遺憾なく発揮されている。またレパートリーを豊かにする為に、L .ベリオ、P .ブーレーズ、武光徹、A .ピアソラなどの数々の名高い作曲家達と協力して創作したり、後進育成の為に、若手作曲家などの創作活動にも積極的に参加してきた。そして、数多くの著名なオーケストラ(オーストラリア・チェンバーオーケストラ、ロンドンBBC 管弦楽団、ラジオ・フランス国立管弦楽団、フィンランド・ラジオ管弦楽団、WDR ケルン管弦楽団、ベルリンフィルハーモニー交響楽団、紀尾井シンフォニエッタ東京、アンサンブル・アンテルコンテンポラン、サント=ペテルスブルグ・フィルハーモニー、ホンコン・シティ・チェンバーオーケストラ、シンガポール交響楽団、ウィスコンシン・チェンバーオーケストラ、北ニューヨークシンフォニー等)に、ソリストとして招かれている。一方でピエール・ブーレーズ、チョン・ミュン=フン、ピーター・エトヴォス、ディヴィッド・ロバートソン、エサ=ペッカ・サロネンと共演を果たしている。また、ザグレブ音楽祭、ラジオ・フランス音楽祭、ブリュッセル・アルス音楽祭、ヘルシンキ・ノヴァ音楽フェスティヴァル、ストラスブール音楽祭、パリ・アゴラ音楽祭(イルカム)などの大きな音楽祭にも定期的に招待されている。
彼の録音は、専属のBIS (10 アルバム)、そしてドイツ・グラモフォン(A .ウェーヴェルン、L .ベリオ)、ハーモニア・マンディ(フランス音楽)、エラート(ドビュッシー、M .コンスタン)、MFA ラジオ・フランス(G .グリゼ、Ph .ルルー)、ヴェラニー(デニゾフ)など様々な作品に及ぶ。これらは、アドルフ・サックスによって作られたレパートリーから始まって、前衛的な作品、さらには大衆的なレパートリーまでの新しい音楽の展望を見い出しながらも、全体としてフランス音楽の魅力を存分に引き出すことに成功している。
世界中の様々な国籍の学生達が、パリ国立高等音楽院でのドゥラングルの指導を受けることを熱望している。その理由のひとつに、作曲家との共同研究や多くの演奏会への出演など、学際的で非常に幅広い活動の場を与えられる事が挙げられる。ドゥラングルは、ヨーロッパだけでなく、アメリカ大陸、オーストラリア、アジアなどでも、公開レッスンに招聘され、積極的に出向いている。また、アンリ・ルモワンヌ出版社から「ドゥラングル・コレクション」としての新しいレパートリーの出版や教科書等の出版、そして、アマチュア愛好家から、学生、プロフェッショナルまで幅広いニーズであるクラッシック作品の再出版の監修を行っている。
彼はサクソフォン特有の音響学の研究にも秀でており、サクソフォン製作会社の老舗パリ・ヘンリー・セルマー社の新しいモデルの試作の現場でもアドバイザーとして貢献している。(邦訳:ルマリエ千春)
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